任意整理の解決事例
任意整理で借金を解決した事例をご紹介します。
Aさん(30代、女性、会社員)
<相談前の状況>
Aさんは7年前に結婚しました。夫は消費者金融で借金をしていましたが、Aさんはそのことを知らずに結婚しました。
結婚後、夫が家計に生活費を入れてくれなかったため、借金のことが分かりました。Aさんも、仕事をしていましたが、生活費が足りなくなり、借り入れを始めました。
その後、Aさんは離婚。Aさん名義の借金350万円が残り、Aさんは毎月14万円の返済をしていました。
Aさんの月収は26万円。そのうち14万円を返済に充てると、残りは12万円。
結局、12万円では生活できず、また借り入れをするという状況になっていました。
<相談後の状況>
債務整理の依頼後、引き直し計算をすると、借金の総額が250万円に減りました。
これを4年間で分割払いすることにしました。
依頼前 | 依頼後 | |
借入総額 | 350万円 | 250万円 |
借入件数 | 8社 | 8社 |
毎月の返済額 | 14万円 | 52,000円 (4年間の分割払い) |
金利 | 年29.2% | 金利の引き直し計算をした |
任意整理後、Aさんの月収の26万円から毎月の支払額52,000円を返済しても、月に20万円以上が手元に残るようになりました。
以前は「毎月14万円払っても、借金がなかなか減らない状態」だったのに・・・
任意整理後は毎月の返済が大幅に減り、4年で完済する目途が付きました!
Aさんが任意整理を選択した理由
Aさんのケースでは、引き直し計算をしても借金が250万円も残ってしまいました。当事務所としては、自己破産も視野に入れて検討していました。
しかし、Aさんは「自己破産せずに全額返済したい」と強く希望されていました。
また、Aさんの事情としては・・・
正社員の仕事をしていて、お給料も多い
子供がいないので、一人分の生活費が確保できれば大丈夫
家賃の安い家を借りているので、毎月支払いをしても生活は可能
以上の事情があったので、自己破産ではなく任意整理を選択することになりました。
Tさん(30代、女性、会社員)
<相談前の状況>
ご相談者は、正社員として仕事をしている30代の女性でした。結婚しており、ご主人と二人で生活していました。
ご相談者は月収手取りで15万、ご主人も仕事をしており月収は手取りで20万円でした。
ご相談者は、結婚する前に一人暮らしをしており、生活費が足りなくなることから、借り入れを増やしてしまいました。
結婚後は、家賃や食費等はご主人が払ってくれていました。ご相談者の給与は、そのまま返済に充てられるということでした。
借入件数 | 借入総額 | 毎月の返済総額 |
3社 | 190万円 | 月7万円 |
<任意整理の方法>
今回は任意整理をすることになりました。
任意整理を選択したポイントは、「借り入れの総額が多くはない」という点でした。しかも、ご相談者本人も仕事をしており、給与を返済に充てられる状況でした。
以上のことから、返済は十分に可能であると判断し、任意整理を選択しました。
ただし、今後、ご主人の転職が決まっており、給与が下がる予定であったことから、毎月の返済額があまり多くならないように、長期分割で支払っていくこととし、債権者とも交渉しました。
<任意整理後の状況>
借入件数 | 返済総額 | 毎月の返済総額 |
3社 | 190万円 | 月3万2千円 |
任意整理をしたことにより、毎月の返済額を、月7万円から月32,000円に減らすことができました。また、任意整理をしたことにより、今までであれば月28,000円程度の利息が加算されていましたが、これをカットすることができました。
毎月32,000円返済し、それが全て元金に充てられる状態になりました。
任意整理をしたことにより、完済の目途がつきました。
相談前は、ご主人の転職により、「支払いが出来なくなってしまうかも知れない」と不安に思っていたそうですが、任意整理をしたことによって、今後も支払いを続けていく目途がつきました。
Yさん
<相談前の状況>
相談者のお父さんは、自営業をしていました。
その事業がうまくいかない状況で、お父さんは借金を重ねていました。
相談者は、お父さんから、「カード会社でお金を借りてくれないか」と頼まれました。
相談者は、「自分には父親の借金を支払う義務はない」ということは分かっていました。
しかし、お父さんからしつこく頼まれ、断ることができませんでした。
自分も消費者金融5社から借り入れをして、そのお金をお父さんに渡しました。
消費者金融への返済については、お父さんから直接払ってもらうつもりでした。
しかし、その後もお父さんの事業はうまくいかず、結局消費者金融への借金は支払われませんでした。相談者ご本人は、消費者金融からの取立てが怖かったので、住民票を移さずに、住所を転居していました。
借り入れをしたのは10年以上前の話だったのですが、現在借金がどうなっているのかを確かめるために、ご相談に来られました。
借入件数 | 借入総額 |
4社 | 不明 |
<債務整理の方法>
もし借金が残っていたとしたら、それを払っていかなくてはなりません。残債務の金額によっては破産も視野に入っている状況でした。
まず債権の調査をするために、司法書士から受任の通知書を送りました。
その後、債権者から取引履歴の開示を受け、これを見ると、最後に返済をした時から5年以上の期間が経過していることが分かりました。したがって、債権が時効消滅していることが分かりました。商事債権は5年で時効にかかります。
そのため、こちらから消滅時効を援用するという内容の、内容証明郵便を債権者に対して送りました。
<債務整理の結果>
今回は、最終の返済をした時から5年以上の期間が経過していたため、全ての債権について時効が成立していました。もし時効にかかっていなかったとしたら、負債として200万円以上のものが残っていたことになりますが、これらは返済の必要がなくなりました。
債務整理をする前は、いつ債権者からの取立てが来るか、びくびくしながら生活していたそうです。しかし、今は正式に借金を返す必要がなくなりました。
びくびくする必要がなくなり、安心して住民票も移すことができたそうです。初回の相談の時には、相談者も不安で顔が曇っていましたが、借金問題が解決し、「不安になる必要がない」ということをとても喜んでおられました。