住宅ローンの返済が難しい方
住宅ローンを払い続けるのが難しい・・どうしたらいいの?
数十年にわたる住宅ローンの返済の間に、事故や病気、リストラ、両親の介護など、不測の事情によりローン返済が行き詰まる場合があります。このような場合、どのような選択肢があるのでしょうか?
まず検討するのは、住宅ローンの借り換えです。
借り換えとは、現在ローンを組んでいる銀行から、他の銀行に切り替えてローンを組みなおすことを指します。より低い金利で、別の銀行からローンを借り換えることによって、最終的な支払総額を減らすことが出来ます。これは後述の解決方法と比較して、住宅ローンの返済総額を圧縮できる点で、メリットのある方法といえます。
続いて、ローンを組んでいる金融機関に、返済方法や返済期間の面で相談をすることが考えられます。
住宅ローンを借り入れている金融機関に対して、返済条件の相談をできる場合があります。金融機関との相談や交渉を通じて、返済期間の延長を認めてもらえる場合があります。返済が行き詰まっている理由が一時的なものであれば、金融機関も住宅ローンの返済計画の見直しに応じてくれることもあります。この場合であれば最終的に破たんすることなく返済を再開できる可能性があります。
これはリスケジュールと呼ばれます。
そして、最後に債務整理を検討することになります。
債務整理とは借入金を整理して生活を立て直す方法を総称するものです。その中には様々な方法があり、代表的には、過払い金返還請求、任意整理、個人再生手続き、自己破産の4つのものがあります。
自己破産を除く債務整理手続き(任意整理、個人再生、過払金請求)では、住宅ローンの支払いを免除や、支払額を圧縮することが出来ません。
過払い金返還請求はこれまでにあなたが貸金業者に対して返済し過ぎたお金を取り戻す手続きです。
任意整理は、司法書士や弁護士が代理人となって消費者金融やクレジット会社と交渉をして、借金の減額や利息の一部カット、返済方法などを決め、和解を求めていく手続のことです。
個人再生とは、一言で言えば住宅をそのままの状態で残し、住宅ローン以外の支払いの負担を大幅に減額して分割払いをしていく手続です。
自己破産とは、任意整理や個人再生によっても支払いを続けることが困難なほどの多額の借金がある場合に、裁判所の許可によってすべての債務の支払いを免れる手続きを指します。
最後に任意売却です。
任意売却とは、住宅ローンの借り入れをしている人が、返済を続けられなくなった場合に、銀行等の合意を得たうえで、当該住宅を売却する手続です。競売と比較した場合、より高値で売却される可能性が高く、売却代金の中から引越し費用が出してもらえる場合もあります。また、住宅からの退去時期も、買主との間である程度融通が利きますので、売主にとってメリットがある手続きと言えます。
もし任意売却を選択する場合には、相談自体は早めにしてもらう必要がありますが、売却の時期自体はなるべく先に遅らせることになります。新居へ引越すための費用(敷金・礼金、引っ越し業者の費用など)、また新たな生活をするための運転資金を貯蓄するための期間が必要だからです。
この点で、ローンを滞納してから一定期間が経過してしまうと、競売の申立をされてしまい、すぐに任意売却を進めなければならない場合もあります。したがって、ローンを滞納する前のタイミングか、滞納してしまった場合には至急、ご相談いただく必要があります。 時間が遅れてからの相談ですと、選択肢が限られてきてしまい、場合によっては任意売却に対応できないことがあります。